こんにちは、医療法人　野原歯科室です。

今回は、「歯周病を治せるのか？」についてお話しします。

 

前回は、歯周病が世界最大の患者数の感染症であるというご説明をしました。歯周病菌が原因で歯だけではなく、体中に様々な影響を与えることも書きました。

 

では、その恐ろしい歯周病を治すことはできるのでしょうか？現代の医学では残念ながら一度体内に入った歯周病菌を身体の中から完全に消すことはほぼ不可能で、歯周病を完治させることは難しいと考えられています。

もしも歯周病にかかってしまったら、病気を上手にコントロールしながら共存し一生付き合ってゆかねばなりません。そのためには歯周病菌が好む環境を出来るだけ作らないようにすることと、生活習慣の改善も重要です。

細菌のかたまりであるプラークは、歯磨きなどで出来るだけ除去しましょう。歯の表面に歯石が付着するとプラークが落としにくくなるので、歯科医院で定期的な歯石除去をお奨めします。歯石は専用の器具を使って、歯科医師または歯科衛生士が除去します。

生活習慣面では、栄養のある食事を心がけてしっかりと睡眠をとり、免疫力が下がらないような生活を心がけましょう。飲酒や喫煙は危険因子であると考えられています。

 

歯周病を完全に治すことは難しいですが、細菌の住みかであるプラークを歯ブラシなどで落とし、規則正しい生活で免疫力を高め病気と上手に付き合ってゆくことができます。定期的に歯科医院で歯石除去や状態のチェックを受けることも歯周病の重症化を防ぎ上手に付き合ってゆく方法の一つです。